日本海洋学会
会長 花輪 公雄
2011年3月11日の「東北地方太平洋沖地震」により亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、地震とそれに引き続く福島第一原子力発電所の事故により被害に遭われた方々には心よりお見舞いを申し上げます。今回の一連の災害は、地震と津波による沿岸生態系の破壊の可能性や、がれき・放射性物質の海洋への流出など、水産資源や海洋環境の観点からも大きな問題を呈しています。日本海洋学会では、1973年の総会決議「海洋環境問題に関する声明」以来、海洋環境の保全に関する研究や提言活動を行ってきました。2009年度からは宇野木名誉会員の寄付を受けた「青い海助成事業」により、海洋環境保全に関連する教育・啓発活動を推進しています。このたび、一連の災害が海洋環境に引き起こした問題の大きさに鑑み、「青い海助成事業震災対応特別枠」(以下、本助成)を制定し、事業募集を行うことといたしました。皆様からのご応募を期待いたします。
「日本海洋学会青い海助成事業震災対応特別枠」募集要領(PDF)
1.事業の目的および募集テーマ
本助成は、一連の災害による海洋環境への影響について、 1)皆様の研究成果を広く社会に紹介し還元する活動(アウトリーチ活動)と、2) 皆様の専門性を生かして行う啓発活動、を対象として助成を行い、海の研究者集団としての「日本海洋学会」による社会貢献の促進と、災害への対応に取り組む学会員の研究成果を社会に評価していただけるための枠組み作りの一助となることを目的として実施します。
例 ・学術活動(津波の沿岸生態系への影響評価とその一般市民への報告会、研究会、シンポジウム、ワークショップ等の開催)
・社会への啓発活動等(講演会、一般市民対象の海洋観測講習会の開催等)
2.応募資格
日本海洋学会の会員(個人・団体)および会員が参加する団体。
3.選考方法
(1)応募された研究助成申請書は、海洋環境問題委員会において予備審査を行い、幹事会の審議を経て決定します。
(2)選考は2011年9月中に行い、決定後応募者に通知します。
4.助成額
助成総額は60万円です。1件あたり30万円程度を上限とし、応募された申請書を審査のうえ助成額を決定します。
5.実施期間
本助成を受けた事業の実施期間は2011年10月1日から2012年3月末日までとします。ただし、事業内容によっては2013年2月末日まで延長可能とします。延長する場合は申請時に理由を添えてその旨を記載して下さい。なお、実施期間の長短を審査の対象とすることはありません。
6.採択後の責務
1) 事業の終了後1カ月以内に会計報告を含む成果報告書を日本海洋学会に提出して下さい。報告書の書式等については採択決定後に改めて通知いたします。成果報告書の内容は、日本海洋学会ニュースレターおよび日本海洋学会のウェブページに掲載します。
2) 本助成の活動に関連した案内あるいは出版物・印刷物には「2011年度日本海洋学会青い海助成事業震災対応特別枠の助成を受けている」ことを明記して下さい。
3) 本助成の活動に関わる個別のイベントや集会等について、開催案内、ポスターあるいはプログラム等の事前提出をお願いします。また、開催後に参加者数などの基本情報を簡単にまとめた記事、写真等の提出を求めることがあります。これらは日本海洋学会ニュースレターおよび日本海洋学会のウェブページに掲載します。
4) 成果報告書提出のほかに、海洋学会研究発表大会(以下、大会)でのポスター展示等による報告を行うことを推奨いたします。なお、大会での報告は事業実施期間中でも終了後でも可能です。
7.応募方法
別紙の申請書記入事項に従って申請書を作成し、日本海洋学会事務局まで提出して下さい。申請フォームを用意しておりますのでご利用ください。電子ファイルによる申請の場合はMS-WORD、PDF等の一般的ファイル形式でお送り下さい。
応募受付期間:2011年7月26日(火)~9月9日(金)(必着)
8.その他
1) 助成の決定通知後、活動内容および経費の変更は原則として認められませんが、やむを得ず変更する場合は、海洋環境問題委員会と事前に協議するものとします。
2) 今回、このように特別枠を設置しましたが、今後、青い海助成の通常枠へ災害対応に関する事業を申請することを妨げるものではありません。
3) 申請された事業を、他の助成と併用して進めることも可能ですが、その場合は併用する助成制度(申請中のものを含む)についても記載してください。他の助成制度からの併用の承諾取得は,申請者の責任において行ってください。
9.申込・問い合わせ先
〒100-0003 東京都千代田区一ツ橋1−1−1 パレスサイドビル9F
(株)毎日学術フォーラム内 日本海洋学会事務局
E-mail: jos@mycom。co。jp
震災対応枠申請フォーム(WORDファイル)
2011年度「日本海洋学会青い海助成事業震災対応特別枠」 申請書記入事項
○ 申請する活動の名称:
例「○○湾における海洋生態系回復に関する研究集会の開催」
「○○海岸におけるフィールド調査に関する市民講座」など
○ 活動期間
2011年10月1日~2012年3月末日・2013年2月末日(いずれかを消して下さい)
※実施期間が2012年3月末日を超える場合、理由を記入して下さい
○ 申請代表者情報
氏名:
所属・身分:
連絡先(住所・電話番号・E-mailアドレス):
※ 申請代表者が海洋学会会員でない場合は、窓口となることが可能な会員の情報を上記に準じてご記入下さい。
○ 団体情報(団体での応募の場合にご記入下さい。)
団体名称・活動内容・活動歴など(ただし、パンフレット等詳細がわかる資料の提出で代える事ができます)
○ 事業の具体的な内容(目的、活動やシンポジウム等の概要、参加予定対象者や数などを500-1000文字程度):
○ 当該事業に関連するこれまでの実績があれば記入してください(書式は定めません)
○ 経費の内訳(会議費、印刷代、消耗品など)
○当該事業の推進にあたり、併用する可能性のある資金があれば記入してください