1. 大会日程 2011年3月22日 (火) ~26日 (土)*
2. 大会会場 東京大学柏キャンパス*
*上記の予定であったが、東北地方太平洋沖地震発生のため、研究発表などの行事は中止した。
- 大会実行委員会委員長
- 西田 睦(東京大学大気海洋研究所)
- 副委員長
- 西田周平(東京大学大気海洋研究所)
木暮一啓 (東京大学大気海洋研究所) - 事務局長
- 津田 敦(東京大学大気海洋研究所)
3. 申込者 483名
名誉会員 3名、通常会員 350名、学生会員 102名、非会員 28名
4. 発表件数 273件
口頭発表 202件、ポスター発表 71件(青い海採択事業含む)。加えて9件のシンポジウムおよびナイトセッション1件の申し込みがあった。
5. 支決算
(1) 収入の部
参加費収入 | 1,068,500 円 |
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要旨集収入(600部作成) | 1,396,500 円 |
懇親会費 | 1,048,000 円 |
機器展示、広告、賛助会費 | 1,810,000 円 |
前大会事務局からの繰越金 | 1,000,000 円 |
大会運営費(学会事務局より) | 400,000 円 |
利息 | 33 円 |
合計 | 6,723,033 円 |
(2)支出の部
運営委託費: HP開設運営、 参加受付、要旨集作成、印刷、 発送、役務(スタッフ派遣) |
2,769,843 円 |
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東日本大震災義援金 | 1,950,000 円 |
懇親会費・機器展示費返金 | 545,000 円 |
大会運営費(茶菓、文具など) | 29,395 円 |
通信費 | 15,960 円 |
次大会への繰越金 | 1,000,000 円 |
学会への寄付 | 410,000 円 |
その他(振込手数料) | 2,835 円 |
合計 | 6,723,033 円 |
6. 経過報告
2011年3月22日から26日の5日間、東京大学柏キャンパスを会場として2011年度日本海洋学会春季大会を開催する予定でしたが、東北地方太平洋沖大地震の発生に伴い、研究発表などの行事は中止されました。その経緯に関しては後述します。大会運営にあたっては、東京大学大気海洋研究所に所属する会員を中心に準備を進め、参加登録や研究発表申し込みの受付けなどの作業は、例年通り、近畿日本ツーリスト(株)グローバルビジネス支店に委託しました。今回の申し込者は483名、発表件数は271件で、申込みの段階としての申込者は例年並み、発表の申し込みは増加しています。今回の初めての試みとして、研究発表初日と3日目午前に、プレナリーセッションを設け、中村尚会員(東京大学)および才野敏郎会員(JAMSTEC)に講演をお願いしました。また、学生会員には2題までの発表を認め、ナイトセッション・自由集会の枠も設けました。プレナリーセッションは、多くの研究分野に属する会員が一堂に集まり、同じ話を聞くことを目的とし、学生の複数発表は、なるべく、多くの発表機会を提供するための提案です。震災の影響でプレナリーを聞くことは出来ませんでしたが、できれば、次の機会でもこのような機会を考えていただきたいと思います。
研究発表中止の経緯を簡単にご説明します。3月11日午後に東北地方太平洋沖大地震が発生しましたが、柏キャンパスはほぼ無傷で、開催に支障はないと考えられました。しかし、3月13日には東京電力から計画停電が発表され、柏地区も一日3-6時間の停電が予定されたことに加え、報道などにより震災の深刻さが増したこと、さらには、福島第一原子力発電所の事故も予断を許さぬ状況でした。このような状況下で幾つかの選択肢は考えましたが、3月15日に開催された学会幹事会で研究発表の中止を決断しました。その後、学会ホームページやメーリングリストを通じて研究発表の中止と経緯を説明しましたが、十分な説明ができていなかったかも知れません。参加を予定されていた方々や、機器展示などでご協力を頂いた企業等の方々には、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫びするとともに、ご理解をいただけますよう、改めてお願いいたします。幹事会と実行委員会が協議して決めた、発表や会費の取り扱いは以下のようにまとめられます。
- 大会での発表は、既に講演要旨集を発行していることから、本年会での発表は成立したものとする。
- 参加登録費は、本大会での発表が成立しているので、返金しないこととする。
- 懇親会会費と機器展示費は同意を得られたものに関しては「東日本大震災義援金」とする。
- 春季大会研究発表申込者で、質疑応答を希望する者に対しては、秋季大会でポスター発表を行う。
当初は、当日申し込み者や要旨購入がなくなるため、赤字になることが危惧されましたが、その後受け付けた要旨集の販売も好調で、赤字を出すことなく大会を終えることができました。また、皆様からのご寄付で195万円の義援金を日本赤十字社に寄付することができました。深く感謝いたします。
本大会は、旧東京大学海洋研究所と旧気候システムセンターが統合し、新たに大気海洋研究所としてスタートし、さらには柏キャンパスに移転したお披露目として、大会実行委員会としては大変楽しみにしていたのですが、研究発表の中止に至ったことは大変残念です。お披露目は出来ませんでしたが、大気海洋研究所は海洋研究、地球科学研究の共同利用・共同研究拠点として、今後とも海洋学の発展に貢献していく所存ですので、ぜひご支援をいただくとともに、機会があればお立ち寄りください。
最後になりましたが、大会の運営にご協力頂いた大会申込者の皆様、大会賛助や広告掲載、機器展示を通じて大会運営を支えて頂いた団体の皆様には厚く御礼申し上げます。また、2011年度秋季大会実行委員会の九州大学の方々には、各賞記念講演やポスターセションなどを春季大会の積み残しを引き受けていただき、心より感謝いたします。また、今回の震災では会員を含む多くの方々が被災されています。心よりお見舞いを申し上げるとともに、1日も早い復興を願わずにはいられません。
(大会実行委員会事務局長 津田敦)